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DATE: 6/6/2023

PRESS RELEASE

ルフトハンザ テクニック社、航空機のサステナブルな航行を実現するAeroSHARKテクノロジーの開発・検証にAnsysを採用

ルフトハンザ テクニック社は、サメの皮にヒントを得て空気抵抗を大幅に低減、燃料消費量・CO2排出量を削減する航空機の表面加工技術の開発と検証のためにAnsysのシミュレーション ソリューションを採用 


主なハイライト

  • ルフトハンザ テクニック社は、サメの皮の特徴を模して航空機の空気抵抗や摩擦抵抗を低減する画期的な航空機のコーティング技術の開発と検証のためにAnsysのシミュレーション ソリューションを統合 
  • Ansysのソフトウェアを使用して航空機全体のシミュレーションを行うことで、飛行試験におけるリスクを軽減し、認証取得までの時間を大幅に短縮

ペンシルべニア州ピッツバーグ、2023年6月6日 ― 世界有数の航空機の保守修理点検(MRO)サービスプロバイダーであるルフトハンザ テクニック社は、サメの肌を模し、燃料消費量、CO2排出量を大幅に削減するバイオミメティクス・コーティング技術 AeroSHARKの設計と規準適合性検証のために、Ansys (NASDAQ:ANSS)のシミュレーションソリューションを採用したことを発表しました。

Ansysの数値流体力学(CFD) とハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)技術を活用することで、ルフトハンザ テクニックと総合化学会社の独BASF社は、リブレットと呼ばれる微細なリブで構成された特殊な表面構造を持つコーティングフィルムを設計しました。リブレットとは、サメの肌にある楯状のウロコを模した構造で、サメはこの楯鱗によって抵抗や摩擦を減らしながら浮力を高め、楽々と水を切って泳ぐことができます。エンジニアは同様の効果を生成するため、AnsysのCFDを使用してリブレットの周囲で起こる乱流現象を解析しました。

Simulation of airplane

ルフトハンザ テクニック社は、Ansys CFX を使用して、ボーイング 777-300ER の CFD モデルを作成しました。これにより、航空機に作用する圧力分布と応力とモーメントを決定することができました。

ルフトハンザ テクニックは、全ての空力シミュレーションにおいて、実機スケールによる専用プロトタイプを作成する前に、まずAnsysのツールを使用して小型化した汎用のAeroSHARKのプロトタイプをバーチャルで構築し、検証しました。ルフトハンザ テクニックは、飛行中の挙動を含む航空機全体のシミュレーションを行い、画期的な乱流モデルを使用してリベットの効果を検証する機能により、実際の飛行試験のリスクを削減し、認証取得までの時間を大幅に短縮しました。

AeroSHARKは欧州航空安全機関(EASA)および米国連邦航空局(FAA)よりボーイング 777型機の2機種への装着が承認されており、現在、スイスインターナショナルエアラインズ社(SWISS)およびルフトハンザ カーゴ社で装着機を運航しています。ルフトハンザ カーゴが保有するボーイング 777F型機11機、SWISS が保有する777-300ER型機12機の全てについてAeroSHARKの装着による改造が許可されると、ルフトハンザグループ全体のCO2排出量を年間25,000トン以上削減できることになります。

「AeroSHARKはよりサステナブルな航空輸送に大きく貢献します。Ansysのシミュレーションソリューションを使用することで、航空機や空気力学的挙動を、高い予測精度と計算効率で、堅牢にモデル化できます。サメにヒントを得たこの技術を強化し、普及拡大して、サブフリート全体を気候への影響が小さな機体にすることで、商用機の燃料消費量を低減し、CO₂ 排出量を削減します」(ルフトハンザ テクニック、航空機性能、CFD、飛行試験担当シニアエンジニア、Stefan Kuntzagk氏)

現在、シミュレーションによる試験の成功によって、航空機の機体表面の40%はすでにAeroSHARK の装着が可能になっており、今後、貼り付け部分を機体の他の部分にも拡大していく予定です。

「当社のお客様の創造性には驚かされてばかりです。ルフトハンザ テクニックの画期的なAeroSHARKコーティングもまさにそうした技術であり、燃料消費量とCO2排出量を大幅に削減できる可能性を持っています。当社のお客様は常に、Ansysのシミュレーションソリューションに創意工夫やビジョンが加わることでどのようなことが可能になるのかを示してくれています。よりサステナブルな推進システムは依然として研究や試験の段階にあり、航空業界におけるCO2排出量を即座に削減することができるAeroSHARKのような画期的な技術には極めて重要な意味があります」(Ansys、ワールドワイドセールス 兼 カスタマーエクセレンス担当シニアバイスプレジデント、Walt Hearn)

Ansysについて

Ansysのシミュレーションは、ビジョナリーカンパニーが世界を変える革新的アイディアを、設計から現実のものにするために活用されています。50年以上にわたり、Ansysのソフトウェアは、様々な業界のイノベーターがシミュレーションの予測能力を活用して、限界を越えることを可能にしてきました。持続可能な輸送手段から高度な半導体まで、衛星システムから救命医療機器まで、Ansysは人類の進歩における次なる大きな飛躍の原動力となります。

確信をもって飛躍へ

1970年に設立されたAnsysは、本社を米国のペンシルベニア州ピッツバーグ南部に置いています。詳細は、https://www.ansys.com/ja-jpをご覧ください。

Ansys、ならびにANSYS, Inc.のすべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、ロゴ、標語は、米国およびその他の国におけるANSYS, Inc.またはその子会社の商標または登録商標です。その他すべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。

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