Ansysは、シミュレーションエンジニアリングソフトウェアを学生に無償で提供することで、未来を拓く学生たちの助けとなることを目指しています。
Ansysは、シミュレーションエンジニアリングソフトウェアを学生に無償で提供することで、未来を拓く学生たちの助けとなることを目指しています。
Ansysは、シミュレーションエンジニアリングソフトウェアを学生に無償で提供することで、未来を拓く学生たちの助けとなることを目指しています。
「インダストリー4.0」とも呼ばれる第4次産業革命が着実に進む中、自動車や航空宇宙から消費財やヘルスケアまで、ほぼすべての業界でデジタライゼーション(デジタル化)への移行が見られます。産業機器や製造といった業界も例外ではありません。産業用ロボティクスに関するあるグローバル調査では、2022年から2027年までに、企業が設備投資の25%をオートメーションに投資するだろうとの予測が示されています。また、この調査では、パレチゼーションやパッケージング、マテリアルハンドリング、商品の入荷、荷降ろし、保管など、多くの一般的なタスクでオートメーションがすでに実装または試験的に実装されていることも明らかになっています。
産業オートメーションがより一般化するにつれて、次の革命となる「インダストリー5.0」への注目が高まっています。テクノロジー統合に関してはインダストリー4.0と似ているものの、インダストリー5.0は人間の役割に焦点が置かれています。インダストリー4.0ではテクノロジーとオートメーションにフォーカスが当てられていましたが、インダストリー5.0では、そのテクノロジーとオートメーションを扱う人間側の操作やコラボレーションにフォーカスが当てられます。欧州委員会では、インダストリー5.0は4.0を補完しながら、持続可能性、人を中心とした考え方、そしてレジリエンスの柱となる、より社会的なアプローチを包含した効率性と生産性の向上まで拡大するであろうと捉えています。
2018年にドイツ航空宇宙センター(DLR)から独立して設立されたAgile Robots社は、安全な人間-ロボット相互作用を可能にする、使いやすく手頃な価格のインテリジェントロボティクスソリューションを開発することで、人工知能(AI)とロボティクスのギャップを埋めることを目指しています。このようなシステムは、一般に「コボット」または「協働ロボット」と呼ばれています。オートメーションの力に大きく期待を寄せているAgile Robots社は、日常業務にもシミュレーションを導入し、ワークフローの最適化、スケジュールの短縮、製品品質の向上を実現しています。
ミュンヘンに拠点を置く同社は、AnsysのエリートチャネルパートナーであるINNEO Solutions社とAnsysスタートアッププログラムを通じて、Ansysの統合されたソフトウェアを導入することになりました。ドイツに本社を置き、世界中に生産拠点を持つ国際的なハイテク企業である同社は、現在もAnsysの非線形およびマルチボディダイナミクスシミュレーションを活用し、構造、熱、衝撃の評価を通じて製品設計にとって有用な情報を得ています。それと同時に、仮想テストとプロトタイプ製作により、従来の物理的手法にかかる時間とコストを最小限まで抑えています。
Agile Robots社のYu 5 Industrialは、人間とロボットのコラボレーションのための最高基準に準拠した6軸を有する産業用コボットである。
Agile Robots社は、フォースモーメントセンシングと最先端のビジョンインテリジェンスを組み合わせたロボティクスシステムを開発しています。この独自の組み合わせにより、複雑な産業タスクのオートメーションを可能にするユーザーフレンドリーでコスト効率の高いロボティクスソリューションを実現しています。ロボットシステムは、このフォースモーメントセンシングテクノロジーにより、タスク中に加えられた力やトルクに応答することができます。これをビジョンシステムと組み合わせることで、ロボットは繊細なタスクを高精度で実行できるようになります。
同社では、製造プロセスを最適化するために、以下の4つの製品を設計しました。
Andreas Spenninger氏(Agile Robots社、技術および安全管理責任者)
Agile Robots社の技術および安全管理責任者であるAndreas Spenninger氏は次のように述べています。「当社では、お客様を重視した、安全で信頼性の高い製品を開発することを目指しています。急速なイノベーションが進む中で、トライアンドエラーのアプローチでは時間とコストがかかりすぎます。そのため、ラピッドプロトタイピングを活用して反復サイクルを高速化しながら、コストと時間を抑えることができる効率的なアプローチを開発しました。」
顧客目線を重視しながら効率性を向上させることに専念するAgile Robots社は、Ansysのシミュレーションを導入することで設計と開発を最適化しています。
Spenninger氏は次のように述べています。「当社では、効率を重視しています。製品を開発し、ベンチマークを行い、製品を改良することができるため、より短期間にプロトタイプを改良して高品質な工業グレードの製品として完成させることができます。Ansysのツールを導入することで、仮想テストを実行できます。つまり、剛性を最適化し、システムの重量を削減して、全体の耐久性を向上させることができます。最終的には、より高性能なシステムが得られ、システム全体が高速になります。そうすることで、サイクル時間を短縮できます。これこそ、私たちのお客様が求めているものです。」
Agile Robots社のエンジニアは、Ansys MotionおよびAnsys LS-DYNAを使用して、静的および動的強度評価を実行している。
Agile Robots社のエンジニアは、マルチボディダイナミクスシミュレーションソフトウェアであるAnsys Motionを使用して、周波数応答解析を含む静的および動的強度評価を実行しています。
Spenninger氏は次のように述べています。「Ansys Motionを使用してロボットのダイナミクスシミュレーションを実行しています。高度な作業ですが、Ansys Motionを導入したことで達成できるようになりました。」
Ansys Motionは、柔軟なマルチボディダイナミクスに基づいており、システムの運動性能、応力安全性、振動、疲労など、剛体および弾性体の高速で正確な解析をサポートします。
Spenninger氏は次のように述べています。「当社は、製品の性能を確保するために動的な評価を行うことを選択しました。モーダル応答解析と周波数応答解析を導入することで、回避すべき周波数を特定できます。」
Agile Robots社のエンジニアは、Ansysのマルチボディダイナミクスシミュレーションを導入し、構造、熱、衝撃の評価を通じて製品設計にとって有用な情報を得ている。
Spenninger氏のチームは、非線形力学構造シミュレーションソフトウェアであるAnsys LS-DYNAを使用して、熱および衝撃の評価も実行しています。
LS-DYNAは、陽解法シミュレーションをベースにしており、あらゆる形態の落下試験、衝撃および貫通、破壊、衝突などに加えて、機械加工、切断、図面作成などの製造プロセスといった分野にも使用されています。
Spenninger氏は次のように述べています。「Ansysのツールで、今当社が必要としているものをすべてシミュレーションできます。Ansysを導入したことで、適切な性能を達成し、信頼性が高く安全な製品を開発するために必要なモデルを実行できるようになりました。」
Agile Robots社のロボティクスシステムは、主に機械の引張、組み立て、マテリアルハンドリング、品質検査、仕上げ、分配などの工業分野で採用されています。
同社のロボットとオートメーションは、反復的なタスクを減らすことで労働力を軽減し、エラーとダウンタイムを最小限に抑えて生産性を向上させ、高い精度によって製品品質を向上させるなど、重要なメリットをもたらします。
Agile Robots社は、ドイツのカウフボイレンにあるYu 5 Industrialの生産施設を含め、世界各地に生産拠点を置く。
Agile Robots社は、ロボットを開発するだけでなく、包括的なオートメーションソリューションを確立できるようサポートしたいと考えています。
Ansys MotionおよびAnsys LS-DYNAソルバーが製品の設計と開発をどのように最適化できるかについては、オンデマンドウェビナー「Ansys Motionの紹介」と「Ansys LS-DYNAの紹介」をご覧ください。
Ansys Advantageブログでは、専門家が投稿した記事を公開しています。Ansysのシミュレーションが未来のテクノロジーにつながるイノベーションをどのように推進しているかについて最新の情報をご覧ください。