教育機関におけるAnsys Zemax OpticStudioとAnsys optiSLangの活用

工学専攻で、光学の設計と解析に関心がある学生または、エンジニアリング性能または持続可能性の最適化、自動化された製品開発、ロバスト設計の作成、公差解析の効率的な実行などの関連分野に関心がある学生であれば、

Ansys 2024 R2が学習に役に立つかもしれません。今回のリリースでは、Ansys Zemax OpticStudio Studentの光学設計およびシミュレーション製品と、Ansys StudentへのAnsys optiSLangプロセス統合および設計最適化ソフトウェアの追加について紹介します。いずれも無料でダウンロード可能です。

これらの製品の主な利点は、以下の4点です。

1. 学習とスキル構築の促進製品の基本を学ぶだけでなく、光学設計の設定、解析、最適化などの分野で関連するスキルを身につけることができます。また、シミュレーションワークフローの自動化、最適化、シミュレーションに適用される人工知能（AI）および機械学習（ML）についても学習が可能です。
2. アカデミックプロジェクト全体のサポート。これらの製品は、シミュレーション、解析、最適化から、ラボ演習まで、プロジェクト全体で活用可能です。
3. 実践的な経験の構築。業界で広く使用されているツールを実際に体験できます。
4. 高性能ソフトウェアの無料での利用。学生はこれらの製品を無料で使用することができます。

ピックアップ: 新しいOpticStudio Student

OpticStudio Studentは、「学生の教育を目的として作成された製品です。学生や学校関係者は学習およびアカデミックプロジェクトのための最先端の光学シミュレーションソフトウェアを利用できます」と、ZemaxのプロダクトマネージャーであるTom Pickeringは述べています。航空宇宙および防衛（A&D）、自動車、家電などの業界で広く使用されている光学設計およびシミュレーションソフトウェアの経験を学生に提供する上で、このソフトウェアは非常に有用です。

最大の利点の1つは、広範な材料および光学要素のライセンスです。学生は実際の状況を正確にシミュレーションすることで、光学の基礎をより深く理解できるようになります。もう1つの重要な機能は、他のプログラムとシームレスに統合し、効率的なワークフローを可能にすることです。

OpticStudio Studentを使用することで、さまざまな用途の設計オプションを検討し、性能と製造可能性のために複雑な光学システムを最適化し、公差光学設計を行うことができます。用途の中には、自律センサーの開発、自律システムの妥当性確認や、最先端の心血管医療機器およびインプラントの設計とテストが含まれます。

OpticStudioは、適用範囲が広範囲に及ぶことから、光学業界の主要企業や世界中の大学で導入されている光学、照明、レーザーシステム設計の標準となっています。

学生へのヒント

OpticStudio Studentのダウンロードを検討している場合は、以下のアドバイスが、ソフトウェアを最大限に活用するためのヒントとなるでしょう。

• 基本から始める。インターフェースと基本的な光学概念について学んでください。
• 学習のためのリソースを使用する。チュートリアル、ガイド、オンラインコース、およびZemaxのナレッジベースなどが活用できます。
• 簡単なプロジェクトで練習する。基本的な設計から始め、徐々に複雑な設計に取り組みましょう。
• 専門用語を学ぶ。OpticStudioで使用される専門用語を理解しましょう。
• コミュニティに参加する。Ansys Learning Forumで、他の学習者やAnsysのエキスパートと交流ができます。
• 実際の課題に取り組む。クラスの課題や個人のプロジェクトにOpticStudioを活用しましょう。
• 機能を試す。解析および最適化ツールを活用して設計を改善してください。

ピックアップ: optiSLang Studentの追加

Ansys optiSLangは、ロバスト設計最適化（RDO）のフレームワークであり、製品設計を最適化するために、物理ベースのシミュレーションと組み合わせて使用されます。主な機能は以下のとおりです。

• プロセス統合。シミュレーションワークフローを構築して自動化することで、時間とコストを節約できます。
• 設計の最適化。パラメトリック変動解析のアルゴリズムを使用することで、製品品質を向上させることができます。

リードプロダクトマネージャーのDavid Schneiderが述べているように、optiSLangは「最高かつ最新のテクノロジーを学生に提供する」ために、学生向け製品に追加されました。optiSLangは、学生がシミュレーションツールとツールチェーンを自動化し、パラメトリック解析（最適化、公差解析、パラメータキャリブレーションなど）を実行し、AI、MLなどの独自のアルゴリズムを開発するのに役立ちます。

optiSLangは幅広い用途に適用可能です。テニスラケットの仮想プロトタイピングから電動モータ設計の最適化、リサイクル廃棄物を自動車部品に変えるプロセスの調査まで、あらゆる用途に使用できます。

optiSLangを学生向け製品に追加することで、自動化を容易にし、PyAnsysコードライブラリへのアクセスを可能にして、柔軟性を高めることができます。リードプロダクトマネージャーのSchneiderは、optiSLangにはさらなる利点があると述べています。その1つは、Ansys製品だけでなく、他社のツールとも連携、接続できることです。optiSLangを使用すると、実験室内で（シミュレーションなしで）データ解析を実行したり、HIL（hardware-in-the-loop）シミュレーションを自動化することも可能です。

学生へのヒント

optiSLangの導入を検討している方のための重要なヒントを以下に記載します。

1. 自己学習のためのリソースを活用する。optiSLangを素早く習得するには、Ansys Innovation Space（AIS）およびAnsys LearningのYouTubeチャンネルにある学習コンテンツで理解を深めてください。optiSLangの初心者に特におすすめのリソースは、入門ビデオとウェビナーシリーズです。
2. コミュニティに参加する。Ansys Learning Forumは、他の学習者とつながるための、有用なリソースです。
3. スモールステップから始める。最初は、Ansys Workbenchシミュレーション統合プラットフォーム、Ansys Fluent流体シミュレーションソフトウェア、または、Ansys Electronics Desktop（AEDT）電子システム設計プラットフォームで、パラメトリックモデルから開始しましょう。これらのツールでは、マウスを数回クリックするだけで、最初の最適化プロジェクトを実行できます。
4. 他の製品（Ansys Lumericalなど）に関する知識を深める。

次のステップ

Ansysは、ソフトウェアの無償提供を通じて学生の学びをサポートしています。新しいOpticStudio Studentと、学生向け製品へのoptiSLangの追加によるメリットは、広範囲に及んでいます。

これらの製品は、以下の点で役立ちます。

• トレンドや標準に対応しながら、1つのプラットフォームでさまざまな分野を組み合わせることができるため、業界の関連性が確保されます。
• 研究分野で経験を重ね、理解を深めることで、自身の価値を高め、競争力を向上させることができます。
• 業界標準のソフトウェアや、AIのような急成長分野で、実践的なスキルを身につけることができます。

これらの製品をお試しになりたい方は、以下のリンクからソフトウェアをダウンロードしてください。

• OpticStudio Student
• optiSLangを含む学生向け製品

学生向けの無料製品をすべて確認したい場合は、学生向けのページをご覧ください。