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ケーススタディ

製品設計を改善: シミュレーションを導入してデザイン工学の学生に力学の重要性を説く


「この講義を担当するまでAnsysのソフトウェアの使用実績はありませんでしたが、有限要素法の基礎研究に長年従事し、他のソフトウェアの使用経験はありました。私自身にソフトウェアの使用経験がないにも関わらず、120名以上の学生に操作方法を教え、学生たちが解析結果を発表することができたのは、優れた操作性のたまものです。」

- 渡邉浩志氏(芝浦工業大学講師、株式会社テクスパイア取締役CTO)


デザインは魅力的でも力学的に安全/合理的とは言えない構造物が多いことから、芝浦工業大学の講師である渡邉浩志氏は、製品設計を改善する上で、意匠デザイナーを目指す学生たちが材料力学に精通する必要があると考えました。そこで、Ansysアカデミックプログラムを通じてAnsysのマルチフィジックスシミュレーションを導入し、デザイン工学部の学生たちに有限要素法(FEM)と力学に関する講義を開きました。

Hiroshi Watanabe

渡邉浩志氏(芝浦工業大学講師、株式会社テクスパイア取締役CTO)

課題

プロダクトデザインに関心のある学生たちの多くは、数式展開の学習がメインになる材料力学に高い関心を示さない、と渡邉氏は指摘しています。そのため、複雑なジオメトリに対して効果の高い自動メッシング機能を備え、有限要素法を初めて学ぶ学生が、境界条件を直感的に設定できるシミュレーションソフトウェアを導入することを決めました。

講義期間が限られており、受講生が120人を超えていたため、講義期間中に構造解析を完了して、機械的な妥当性をより簡単に評価できる、ユーザーフレンドリーで直感的なソフトウェアが必要だと考えました。

Shibaura Tokyo campus

芝浦工業大学東京キャンパス

エンジニアリングソリューション 

渡邉氏の講義では、Ansys WorkbenchプラットフォームAnsys Mechanicalを導入し、製品の境界条件を考慮したときの応力とひずみの大きさを可視化しました。これにより、製品設計にとって重要な知見である、製品の破壊裕度を検討できるようになりました。特に、どのような形状が丈夫であるか、逆にどのような形状が弱いのかを評価できるようになりました。講義にシミュレーションを組み込んだことで、学生たちは単純なジオメトリだけではなく、実際の製品の応力やひずみを評価できることを理解し、力学の重要性を学べたと渡邉氏は述べています。

さらに、無料でダウンロードできるAnsys Studentソフトウェアバンドルを介して、Ansysのさまざまなツールにアクセスできるため、学生たちは、これらのツールを活用して講義外でも学習を続けることが可能になりました。

stress and strain

学生たちが取り組んだプロジェクトでは、構造解析を実行して製品の応力とひずみを調べた。

product fracture margin

デザイン工学科の学生たちは、Ansysのシミュレーションを使用して、製品設計にとって重要な知見である製品の破壊裕度を検討できた。

ベネフィット

  • Ansys Mechanicalでは、複雑なジオメトリに対して自動メッシングを行い、境界条件を直感的に設定できる手法が提供されています。
  • 直感的な操作とグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)により、デザイン工学科の学生たちは、機械工学の知識がなくても製品の応力とひずみを調査できました。
  • 構造解析を実行したことで、製品設計にとって重要となる製品の破壊裕度に関する知見を得ることができました。
  • Ansysのシミュレーションでは結果を迅速に得られるため、講義期間中に包括的な解析を実行できました。
  • 無料でダウンロードできるAnsys Studentソフトウェアバンドルにより、学生たちは講義外での学習機会も得ました。
Shibaura Saitama campus

芝浦工業大学大宮キャンパス