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Ansysブログ

January 8, 2024

AnsysがサポートするTeam Eminent Racingが勝利のスタートを切る 

Ansysソフトウェアは世界中で学生の設計チームの成功を後押ししています。シミュレーションを活用して早期にすばらしい成功を収めた学生組織の1つに、インドのプネにあるPimpri Chinchwad College of Engineering & ResearchのTeam Eminent Racingがあります。Ansys Student Team Partnershipにより学生チームを支援することで、学生チームの競争力とシミュレーションソフトウェアの習熟度の両方を向上させる機会の世界を広げます。このパートナーシップを通じて、すべての学生チームは無料の研究ソフトウェア、学習リソース、サポートを利用できます。

Pimpri Chinchwad Collegeチームは、SAE Internationalの戦略的提携パートナーであるSAEINDIAがスポンサーのSupraシリーズに参戦します。SAEINDIAのSupra競技会は、学生エンジニアを対象に、F1スタイルのプロトタイプ車両を設計、構築、および実演する全国的なフォーミュラSAE競技会です。また、実践的に学生の理論的知識をテストする独自の方法があります。学生の車は、技術的および安全性の側面、コストと設計上の考慮事項、およびブレーキと加速を含む動的パフォーマンスに基づいて評価されます。

2023年6月にインドのBuddh International Circuitで開催された大会は、インド全土の38の学生レーシングチームが参加しました。Team Eminent Racingにとってはまだ2シーズン目でしたが、Pimpri Chinchwad Collegeの学生たちは、権威あるコンピュータ支援エンジン(CAE)部門で1位を獲得し、総合6位でフィニッシュしました。

CADFEM Indiaをサポーターとして迎えたことで、チームの成功はまったく予想外のことではありませんでした。2022年にデビューしたTeam Eminent Racingは総合8位でフィニッシュし、Supraの歴史の中で唯一トップ10に入った1年目のチームとなりました。CAE部門では、Pimpri Chinchwad Collegeチームが2022年に2位を獲得しました。

Car six

2023年シーズンは、Team Eminent Racingの6号車が総合6位でフィニッシュしました。CAE部門でも1位を獲得しました。

Team Eminent

Pimpri Chinchwad College of Engineering & ResearchのTeam Eminent Racingは、わずか2シーズンで技術的リーダーシップを確立しました。

ゼロからのスタート: シミュレーションによるシャーシの設計

チームの序盤の目覚ましい成功の背景にあるものは何でしょうか? Team Eminent Racingの技術責任者であるAmeya Mahamuni氏によると、Ansys Mechanicalが、この2年の間で車の主要構造コンポーネントであるシャーシの設計の加速に役立っているということです。

Mahamuni氏は次のように述べています。「シャーシは車の主要コンポーネントであり、構造強度を提供し、車のすべてのコンポーネントとドライバーを支える役割を果たすため重要です。

シャーシの設計では、市場に出回っている多くのソフトウェアソリューションを検討しましたが、Ansys Mechanicalはクラス最高のものであるため、この製品を採用しました。学生にとっても非常に使いやすいです。Mechanicalを使用すると、荷重のシミュレーション、圧縮や曲げなどの物理的挙動の再現、材料組成のテストが容易になります。また、設計を非常に迅速に反復できます。変更を加え、効果を確認し、すぐに追加の変更を加えることができます。」

Torsion 2.5mm
Torsion 1.65 mm

Ansys Mechanicalの静的モデルにより、シャーシチームは車のフロントエンドのねじり剛性を向上させ、衝突時の強度を高めることができました。

チームのシャーシエンジニアリング責任者であるYash Rajendra Gaikwad氏は、MechanicalによってシャーシチームがAISI 4130クロモリ鋼材組成などのイノベーションを定義するだけでなく、シャーシ設計の安全性も確保できていることを強く主張しています。

Gaikwad氏は次のように述べています。「2023年の車を開発する際に、最初にAnsys Mechanicalを使用してシャーシ設計の静的構造解析を作成しました。これにより、フロントバンプを含む独自の形状に到達することができました。私たちが実施しているMechanicalシミュレーションは、車のフロントエンドのねじり剛性を高め、変形を最小限に抑えて、衝突時の安全性を最大化する場合に役立ちました。Ansysのシミュレーションにより、シャーシに材料を追加する場所が正確に把握できました。」

学生のエンジニアはまた、正面衝突の場合に実際の変形を予測するために、Ansys LS-DYNAを使用したMechanicalの陽解法解析機能を使用しました。Gaikwad氏は次のように述べています。「陽解法動解析を使用して衝突解析を実施しました。この解析では、車は典型的なレース速度である時速65kmで、静止した硬い壁との正面衝突を起こした場合を想定しています。

この解析から、応力の正確なポイントがどこから来るか、最大変形がどのようになるかがわかりました。このような事故でドライバーは安全であると結論付けることができました。」

Explicit dynamic studies

Mechanicalを使用して作成された陽解法動解析は、チームが車の安全性を検証するのに役立ちました。仮想衝突テストでは、時速65kmで硬い壁に接触したとき、シャーシの変形は許容範囲となりました。

Formula SAEレースでは、車のすべてのコンポーネントが、安全性、加速、燃費、その他のパフォーマンス面に何らかの形で貢献しています。Mahamuni氏とGaikwad氏は、車のシャーシを形成する金属パイプをつなぐ小さなジョイントを綿密に調べた、Mechanicalでの溶接解析の広範囲にわたる効果に驚いていました。

Gaikwad氏は次のように述べています。「私たちはMechanicalを使用して、さまざまな溶接長さと材料厚さによるパイプの2つの部分を接合しました。実際には必要のない充填材を追加することなく、溶接部が十分に強度を持つことを確認できました。その結果、各溶接ジョイントの重量を30%削減しました。」

Mahamuni氏は次のように述べています。「これは驚くべき発見でした。このコンセプトを車全体に適用し、車全体の重量を1.5kg軽減できることに気づきました。これはわずかな変更ですが、安全性や構造健全性をまったく損なうことなく、車のパフォーマンスに大きな違いをもたらす可能性があります。」

Weld analysis

Ansys Mechanicalで溶接解析を行うことで、シャーシ内の溶接ジョイントの重量を30%削減できました。これは、車全体の重量と燃費に大きな影響を与えます。

実地体験を通じてプロとしての牽引力を獲得

チームの顧問であるKavidas Mate教授は、こうした「アハ」(突然閃いたり気づいたりすること)の瞬間や実践的なレッスンが、レースシーズンをはるかに超えて影響を及ぼすと主張しています。

Mate教授は次のように述べています。「Ansysソフトウェアの使用は、学生が教室で経験する理論的な世界と、働くエンジニアとして実際に遭遇する現実的な世界との橋渡しとなっています。レーシングチームのメンバーとして、私たちの学生はシミュレーションを使用する場合の時間、コスト、イノベーションの利点を直接目にします。そして、これらのシミュレーションスキルは、卒業してエンジニアリングの専門家になる場合に役立ちます。」

Mahamuni氏は次のように述べています。「これは、F1スタイルのレーシングカーを製造する目的で大学に行ったときの夢でした。コースや作業場に出かけるときは、大学の限られた空間の中で学んでいることを実際に適用しています。私たちは、雇用市場で必要とされるレベルまでスキルを高めています。

Ansysが夢を実現するために必要なライセンス、トレーニング、サポート、奨励を提供してくれたことに、私たちは心から感謝しています。」

Ansys Student Team Partnershipsについて詳しく学び、スポンサーシップをリクエストしてください。

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