ANSYS ACT Capabilities
シミュレーション機能の拡張
お客様のビジネス固有または業界固有のあらゆるニーズに対応する機能が汎用のANSYSソフトウェアで利用できない場合もあります。ACTにより、固有の荷重、破壊基準、ポスト処理手順、カスタム結果など、貴社で繰り返し利用できる新たな機能を作成することによって、ANSYS製品を拡張できます。追加されたカスタム機能は、そのANSYS対象製品の「ネイティブ」機能として動作します。各種ANSYS製品で作成できる新機能の例をいくつか紹介します。
- Mechanical
- APDLスクリプトのカプセル化で従来のAPDLマクロをシームレスに統合します
- IronPythonを使用して独自の基準を策定し、強力なMechanical Post環境に統合します
- 新しい境界条件、プリ/ポスト処理アルゴリズム、およびカスタム結果を追加します
- カスタムアクションを実行する、新しいユーザーインターフェース要素を定義します
- Fluent
- ACT UDFマクロカプセル化でお客様独自のUDFを導入します
- DesignModeler
- カスタムアクションを実行する、新しいユーザーインターフェース要素を定義します
- AIM
- 新たな境界条件を設定します
- カスタムアクションを実行する、新しいユーザーインターフェース要素を定義します
- Workbench
- カスタムアクションを実行する、新しいユーザーインターフェース要素を定義します

シミュレーションプロセスの圧縮
シミュレーションワークフローが急速に複雑になると、シミュレーションの利用が少数のエキスパートユーザーに限定され、エンジニアリングプロセス全体の効率が下がる可能性があります。さらに、プロセスのコンプライアンス要件を満たし、データの完全性を保証するという義務が複雑さに拍車をかけます。
ACTによるプロセス圧縮機能により、ワークフローの複雑さを排除できます。ACTウィザード、シミュレーションプロセスのテンプレート、ガイド付きシミュレーションを利用して、ワークフローを個々のステップに分解します。各ステップでは、特定のアクションに必要不可欠な情報のみを示すので、技術的な複雑さを意識する必要がなくなります。
1つの物理場に対して複雑なモデル相互作用を管理しなければならない場合は、ANSYS Mechanicalなど、単一のANSYSアプリケーション内でプロセス圧縮を実装することを選択できます。または、ACTを利用し、独立したレイアウトで、複数のANSYSおよびANSYS以外のアプリケーションからなるプロセスを圧縮することもできます。

ワークフローのカスタマイズ
有用なエンジニアリグシミュレーションワークフローとは、明確なデータに対して実行し、洞察力に富んだ結果が得られる、一連のアクションです。一般的なシミュレーションワークフローは、5つの独立した部分に分解できます。
- 入力データの準備
- モデル作成
- 計算
- 結果のポスト処理
- 出力データの解析
ACTにより、タスクと呼ばれる1つのブロックとして、各部分を定義できます。さらに複数のタスクを結合し、タスクグループという完結したユニットにすることができます。ACTを使用し、ANSYS Workbenchで各タスクとタスクグループをワークフローに統合できます。以下のような各種のシミュレーションシナリオに、この統合ワークフローを利用できます。
- ワークフローのコールバック
ACTワークフローコールバックを利用して、シミュレーションを制御します。ANSYS Workbenchからほとんどのトップレベルの概念図アクションに利用できるこれらのコールバックによって、特殊なデータ処理、レポート作成、アプリケーションの同期化など、カスタム動作を実行できます。
- 統合型シミュレーション
ANSYS製品、アプリケーション、および社内で開発されたソフトウェアを含め、さまざまなツールを使用して、イノベーションの迅速化と質的向上を図ることができます。しかし、その場しのぎのソリューションで異種ツールを管理すると、エンジニアリングプロセスのスピードが著しく低下する可能性があります。ACTは、単一環境内のツールを統合することによって、細分化された開発プロセスを1つにまとめます。

サードパーティ製ツールの統合
多くの企業は、ANSYSを含め、さまざまな社内開発または市販のエンジニアリングソフトウェア製品を頼りに、社内でシミュレーションアプリケーションを開発し、製品ラインの改善やイノベーションの迅速化を図っています。このようなツールはいずれも、多様なデータを要求し、また、多様なデータを生成します。ACTにより、社内開発、サードパーティ、または市販のアプリケーションとデータをすべて、ANSYS環境内で統合できます。
- カスタムソルバー
ACTを利用し、カスタムソルバーをANSYS Mechanicalに直接統合します。 Mechanicalのシミュレーションにソルバーを組み込むことによって、お客様のテクノロジーに基づいて新しいWorkbench解析システムを作成できます。Mechanical内で、ソルバーはネイティブの数学モデル、ソルバー、および結果処理ルーチンとシームレスに連動します。
- 最適化手法
ANSYS DesignXplorerに新しい最適化手法を導入します。ACTにより、貴社独自の社内開発、サードパーティ、または市販の方式で、すでに存在している一連の導入済み最適化アルゴリズムを拡張できます。さらに、DesignXplorerの最適化設定プロパティから、統合された方式を選択できます。
- 外部アプリケーション
ACTワークフローは、ANSYS Workbenchでお客様の外部アプリケーションとデータを表示します。これにより、次のように大きなメリットが得られます。
- ネイティブ「OEM」の外観と操作性
- プロフェッショナルグレードのアプリケーション展開
- プロジェクトデータとファイルの管理用ソリューション
- 業界トップクラスのアプリケーションとのコラボレーション
- 柔軟なプロジェクト構築
- Remote Solve Manager(RSM)ジョブの提供

アプリの検討、共有、販売
新たに設計されたANSYS App Storeで、お客様のビジネス固有のアプリを購入できます。ここで、拡大を続けている、ANSYSのダイナミックソリューションライブラリを検討できます。自分のアプリがほかの人にも役立つと考えているアプリクリエーターには、世界中の顧客とパートナーからなる、ANSYSの大規模なエコシステムに対して、アプリの共有と販売を行うユニークな機会をANSYSが提供します。ANSYSのアプリ提供プロセス により、自分のACTベースアプリをANSYS App Storeに簡単に提供できます。

手間のかからないアプリケーション開発
ANSYS App Builderが提供する直観型のガイド付きツールセットを利用して、再利用可能なスクリプトを自動作成することによって、コードを記述することなくカスタマイズできます。 App Builderは、使いやすいグラフィックツール、直観的に行うことのできる特性定義、サポート対象製品固有のワークフローによって、スクリプト作成の高い壁を打破します。組み込まれているジャーナル記録によって、手作業でのコールバックプログラミングと特性置換がすべて排除され、カスタマイズが大幅に簡素化され、スピードアップします。
ANSYSはさらに、アプリ開発を支援する、フルセットのサポートリソースを提供します。 ACT ReferenceとDeveloper's Guideから、APIの詳細な解説と包括的な機能概要が得られます。始めるにあたり、ACT Resourcesページから、トレーニングコンテンツ、テンプレート、豊富な事例にアクセスできます。これらのリソースを役立てると、アプリの構成要素をあっという間に組み立てることができます。
すべてのANSYS製品に対応する、ACTの標準XML/IronPythonアプローチによって、どのANSYS製品をカスタマイズするかに関係なく、アプリの作成を容易に習得できます。カスタマイズ目標とワークフローに合わせて、同じ一貫性のあるフレームワークとAPIを適用できます。 高度なユーザーは、IronPythonが提供する.NET統合とサポートの機会を利用することもできます。特定のメンバーまたはコード方式に関心があれば、安定した自動入力補助機能を使用し、対話方式でAPIを操作する、ACTコンソールが便利です。


