Orthopedics

整形外科

人工股関節、人工膝、人工脊髄インプラントなどの整形外科用補助器具を設計する際には、材料物性、人間の生理学的特性、外科手術、製造工程に関連する固有の課題に取り組む必要があります。こうした装具の設計製造の基礎を築き、現在は整形外科製品および処置の開発をリードしている企業の多くは、常にANSYS製品を使用して、バイオメディカル業界におけるリスク管理、知見の蓄積、製品開発の迅速化を図ってきました。

最近では、患者ごとにどれほどの差異があるかというテーマが集中的に研究されています。万能サイズの人工義肢は設計できないかもしれませんが、大半の患者にフィットする少数のモデルを設計することが、ビジネス上の理想的な妥協策となります。しかし、実際のところ、存在し得る大きな差異を吸収できる設計は、試験どころか、作成すら難しいでしょう。

これが、科学者と研究者が現在直面している課題です。ANSYSでは、こうした課題の解決を支援するため、様々な患者のモデルを考慮しながら、効率的かつ経済的に装置を設計できるエンジニアリングシミュレーションソフトウェアを提供しています。

仮想モデルを使用すれば、インプラントが患者の体内でどのように機能するかを把握してからすぐにインプラントの改良に取り掛かることができます。全患者に存在する無数の差異を考慮して最適なモデルを設計または選択するという作業は発展的なプロセスです。臨床医は、ANSYSの先進的なマルチフィジックスモデリングソフトウェアを使用して、研究者が生体で確認できる骨や臓器と同様に変化に富んだ仮想的な骨や臓器のデータベースを自由に作成することができます。

このようにして設計を行った後には、構造解析と陽解法モデリングを利用して、複数の仮想プロトタイプをモデリングしてから、標準的な条件と極端な条件の下で試験を行うことができます。さらに、これらのモデルで求めた結果を使用して、コンピュータによる試験を実施し、各患者に完全にフィットするように装具を最適化できるだけでなく、その市場投入にかかるコストと期間を低減することも可能になります。

ANSYSでは、研究者や整形外科関連の企業と協力し、患者固有の骨に挿入されるインプラントの一般的な生体医用画像を完全な3次元構造モデルに変換できる独自のワークフローを開発しています。このワークフローを使用して、設計に改良を加えれば、既存のモデルよりも優れた新しいソリューションを開発することができます。試験を継続していけば、各患者に最適なインプラントを設計したり、特定の解決策に囚われずに、患者および仕事上の満足感を考慮して、許容できる妥協点を見出したりできるでしょう。このプロセスにより、新しい情報を随時データベースに追加して蓄積し、詳細な研究を行うことも可能になります。