佐竹化学機械工業株式会社様 (撹拌技術研究所)

様々な目的に対する撹拌作用について検討
実験検証とANSYS Fluent により最適化を追求
顧客の信頼を得て製品の評価に繋がる確かな解析データ

ものをかき混ぜる撹拌は、食品、医薬、化学産業など広範な分野で必要とされる技術だ。薬ならば個々の使用量で成分にばらつきがないことが重要であるし、化学プラントではうまく撹拌できなければ爆発ということまで起こりうる。「完全に均一に混ぜる」ことは実際には不可能だが、そこに限りなく近づけることを使命として、撹拌技術を長年磨きあげてきたのが、今年創業95 年を迎えた佐竹化学機械工業株式会社だ。同社研究部門の撹拌技術研究所ではANSYS Fluent を導入し、ANSYS のパートナーとして撹拌製品の研究開発に活用している。撹拌技術研究所所長で、執行役員 研究開発本部副本部長の加藤好一氏と、撹拌技術研究所 数値計算チームの森口公太氏に、シミュレーションツール活用の実際や利点についてお話を伺った。

佐竹化学機械工業株式会社 執行役員
研究開発本部 副本部長 撹拌技術研究所所長
加藤 好一 様

撹拌技術研究所
数値計算T
森口 公太 様

当初は実現象と解析結果が合わずに苦労

「混ぜる作業と一口に言っても、非常に粘性が強いものや、固体と液体、液体と気体など混ざりにくいものも混ぜなくてはなりません。ただ混ぜるだけならインペラー(撹拌するために回転させる羽根)を、強力なモーターを使って長時間回せばいいのですが、それでは効率的とはいえません。効率よく均一に混ぜることができる撹拌機の命であるインペラーの解析、研究、開発を行っているのが撹拌技術研究所です」(加藤氏)

撹拌技術研究所がシミュレーションツールを初めて導入したのは1997 年。導入の目的は、研究所で実験している撹拌装置と、顧客に納入する撹拌装置のサイズの違いを補完することだった。数L ~数m3 クラスまでの比較的小さな装置での撹拌と、時には数百m3 にもなるプラントなどへ納入する実装置のスケールアップを稼働前に予測することは非常に難しい。そこで実際にテストできない大型装置の撹拌現象をシミュレーションできないかと考えたのがきっかけだった。

そうした期待を持って導入したシミュレーションツールだったが、当初はうまく行かなかった。「解析結果と実際の現象を合わせこむのが大変でした。当時はFluent ではないツールだったのですが、解析するというよりシミュレーションツールがどういうものか勉強するという感じで、結果として得られた画像をプレゼンの資料に使うくらいのものでした。当時はコンピュータの性能も今と比べるとずいぶんと低いものでした」(加藤氏)

通気撹拌時の槽内フローパターン (パスライン)
通気撹拌時の槽内フローパターン(パスライン)


検証された解析データが顧客からの評価につながる

さらに最近では、比較検証によって確かめられた解析データを提供すること自体が顧客から評価されるという事例も増えており、佐竹化学機械工業の特徴として認められているという。例えば、医薬やバイオ分野などではこれまでにもタンク内の流動を解析する為にシミュレーションが用いられてきたが、必ずしも十分な検証がおこなわれている状況ではなかった。近年は撹拌に要求されるレベルが高度化してきたことで、きちんとした解析データを提供できる佐竹化学機械工業に、という事案も出てきたという。

「基本的な流体解析についてはある程度確立しつつあり、高い精度が出せると考えているのですが、連成計算のような複雑な計算になると、まだ解析結果と実際の現象の乖離があります。そこを突き詰めて解析精度を上げ、実際の現象に近い結果を出せるようにしていきたいですね」(森口氏)今後は、流体解析ツールであるANSYS Fluent と、構造解析ツールを組み合わせた連成計算や、化学反応系の解析ツールと組み合わせた連成計算に力を入れていきたいとしている。

流体構造連成により解析した撹拌翼の変位
流体構造連成により解析した撹拌翼の変位

使用したANSYS 製品

  • ANSYS® Fluent®
    汎用熱流体解析ソフトウェア
  • Mixing Template
    Fluent で撹拌槽の解析を簡単に行うためのアドオンモジュール
  • ANSYS HPC Pack
    大規模計算モジュール

製品使用における利点

  • 構造解析との連成による多様な解析
  • 流動状態の可視化により、撹拌作用が明確に
  • 開発期間の短縮

佐竹化学機械工業株式会社様 佐竹化学機械工業株式会社
//www.satake.co.jp/

所在地:
〒335-0021 埼玉県戸田市新曽 227-1

佐竹化学機械工業株式会社は大正時代の1920年に創業した老舗の化学機械メーカー。創業当時から手がける撹拌関連製品を主力商品として開発から、製造、販売まで行っている。撹拌関連事業では国内トップシェアを誇り、現在はアジア圏への展開を進めている。同社の研究部門である撹拌技術研究所は、撹拌技術専門の研究機関としては世界でも数例、国内では唯一の希少な存在だ。

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