ANSYS PIDO ソリューション

設計プロセスを統合・最適化し、コストを削減するために

昨今、製造業における設計プロセスはますます複雑化しており、効率よく設計の最適化を行うことが課題となっています。また、設計を評価するためにシミュレーションを行う場合にも、シミュレーション結果が設計プロセスの全体にどう影響を及ぼすのかを考慮するのは大変難しいといえます。

このように、複雑な設計プロセスを統合し、最適化を行うことをPIDO(Process Integration Design Optimization)と呼びます。

PIDO(Process Integration Design Optimization)

なぜPIDO が必要か

実際の設計現場では、複数のソフトウェアベンダーによる、異なる物理分野にまたがる様々なソフトウェアツールが存在します。それらに対して全くことなるソフトウェアの入力と出力フォーマットがあります。また、In-house コードを使用している場合には、そのコードにかけるメンテナンスにコストや時間がかかり、人的エラーを誘発する恐れが生じます。このような複雑な状況にも関わらず、すべてのワークフローに渡る検証や校正を行うには大変な労力を要する上に、設計のワークフローを、個々のスクリプトで自動化して行うといったことには限界があります。

そこで、ワークフローを設定・編集可能にし、堅牢で維持しやすいものとしたり、製品開発や設計の意思設計プロセスにおいて分析ツールとシミュレーションツールを統合したり、バラバラに存在する様々なツールをつないでプロセス全体を見通すといったことが必要になるのです。

PIDO のメリット

異種のプロセスとツールを統合:PIDO が提供する標準化、自動化、統合を通して、知識やデータ、IP を管理

コスト削減:エンドツーエンドの最適化によるバリューチェーン全体のコストを可視化


ANSYS の提唱するPIDO ソリューション

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様々な分野にまたがる製品設計プロセスにおいて、シミュレーション主導の製品設計を可能にするために、ANSYS optiSLang により設計プロセスを統合します。

ANSYS optiSLang は、複雑化する設計プロセスを統合したり、設計プロセスの見える化や自動化を行うことで、製品のパフォーマンス向上やリスクの定量化、リソース効率の確保を行うことが出来ます。次の4つの特徴があります。

  • 社内、市販を問わないツールの接続
  • CAD やコスト管理ツールともつながる
  • プロセスの自動化、見える化
  • 試作コストの削減

ANSYS optiSLang を用いてプロセス統合を実現することにより、これまで一つのシミュレーション結果からでは評価が出来なかった、多くの要因が複雑に絡み合う製品設計の最適解を導き出すことが出来ます。

ANSYS optiSLang

ANSYS optiSLang

ANSYS optiSLangは、ANSYS Workbenchの強力なパラメトリックモデリング機能と、optiSLangの堅牢な設計最適化(RDO)手法を組み合わせることにより、製品設計を最適化することが可能です。
バーチャルな製品開発で使用されている大部分のソフトウェアツール、テキストベースのインターフェースとの連携を可能にし、複雑な設計プロセスの見える化、自動化を可能にします。

事例:EM-motive GmbH社

ハイブリッド・電気自動車に最適なカスタムエンジンを開発するには、複数の電子・機械部品を統合してシステムとして設計し、テストする必要がありますが、トレードオフを特定して選択することは容易ではありません。Daimler 社とBosch 社との合弁会社であるEM-motive 社は、ANSYSのシミュレーションソフトウェアと最適化ソフトウェア「ANSYS optiSLang」を組み込んだマルチドメインワークフローを開発し、この課題に取り組みました。

EM-motive GmbH社の事例(1)

EM-motive 社は 2012年以降、 電動のモータを 30万台以上製造し、欧州全土のクライアント企業に提供していますが、モジュール化されたエンジンの製造は複雑で困難です。主要な技術的な制約(コスト、モータの取り付けスペース、冷却、インバーター仕様の特性)のほか、各種のエンジンに対する顧客の要求は熱力学や構造力学、電気工学等広範囲の物理領域にまたがっています。

さらに問題を大きくしているのは、最適化するパラメータをすべて同時に考慮しなければならないということです。その他にも、NVH(騒音、振動、ハーシュネス)、安全性、エンジンのコストなどの要素を考慮に入れる必要がありますが、こうした相互作用のある環境では、部品ごとに厳格な仕様を個別に設計してから組み立てる従来型の部品開発システムはもはや機能しません。代わりにEM-motive 社は、部品間の動的な相互作用や、最適な解決策を特定して設計のロバスト性を確保するために必要なすべてのパラメータを考慮して、シミュレーションを包括的に組み込んだ設計ワークフローを開発しました。

EM-motive GmbH社の事例(2)

ANSYS optiSLang 内で構築されて運用されたこのパラメトリックワークフローでは、ANSYS のシミュレーションソフトウェアとその他のソフトウェアツールを使用して、感度解析、設計最適化、設計のロバスト性評価を行うことができます。これらのワークフローは、EM-motive 社が厳しい時間・コスト要件を満たしながら電動モータを開発したり、カスタム設計の問題(エンジン設計に対する顧客の要求が開発プロセスの後期に変わるなど)を解決したりするのに役立っています。

例えば、ある顧客から、特定のエンジンの最大回転数を 1,000rpm 上げるように求められました。しかし、速度を加速させると、遠心力によってロータの設計に不具合が生じる可能性がありました。エンジニアは、ロータ積層体内に埋め込まれる磁石の収納孔のブリッジを厚くして、 大きな遠心力に起因する応力に耐えられるようにしようと思いましたが、これを行うと、ロータ自体の漏れ磁束が増加し、トルクとパワーが低下する恐れがありました。 この問題を解決する選択肢の 1 つとして、巻線の電流を増加させることが挙げられます(ただし、バッテリーと電気系システムから得られる電流が多い場合に限られる)。

しかし、この解決策は損失を増大させて効率を低下させるため、この顧客にとっては到底受け入れられるものではありませんでした。したがって、すべての要件に対応するにはエンジン全体を設計し直す必要がありました。 幸いなことに、EM-motive 社のシミュレーションワークフローは柔軟に調整でき、特定のエンジンの要件を解析したり、部品間のすべての動的な相互作用をシミュレーションしたり、 設計判断を下すたびにトレードオフを顧客に確実に理解してもらったりするのに利用できます。このワークフローは、しばしば相反する目標の最良の妥協点を見つける土台となります。

(資料提供: EM-motive GmbH)



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