新しいCFDワークフローによってシミュレーションを3倍高速化したFerrari Competizioni GT社
「Mosaic技術とFluentの単一ウィンドウのワークフローを使用することで、当社のエンジニアリングチームはこれまでと同じ時間で3倍も多くのシミュレーションを実行することができます。」(Ferrari Competizioni GT社、GTレーシングカー開発部門長、Ferdinando Cannizzo氏)
Mosaic CFDメッッシング技術がFerrari Competizioni GT社にもたらしたメリット
Ferrari Competizioni GT社では、レーシングカー表面近傍の細かなCFDメッシュとバルク流体内の粗いメッシュとの間に遷移領域を生成しなければなりませんが、Mosaicメッシング技術はこの課題を解決してくれます。

これまでは、この遷移領域は不連続インターフェースあるいは四面体メッシュで生成されていましたが、これらの方法ではメッシュのセル数が過大となり計算が遅くなってしまいます。
Mosaicメッシングでは一般的な多面体要素を用いて異なる種類のメッシュを接続します。
「Mosaic技術を用いたメッシングは当社の空力設計に大きなインパクトをもたらしました。
これまでよりもはるかに少ないセル数とこれまでの半分の時間で精度向上が得られたのです。」(Cannizzo氏)
エンジニアリングチームは、Fluentの自動化されたワークフローも活用しています。これらのワークフローはCFDシミュレーションの手作業を減らし、さらに形状メッシュ生成に並列ハイパーフォーマンスコンピューティング(HPC)を用いる利点もあります。
「Ferrari Competizioni GT社のレーシングカーは市販車カーレースの頂点に立っており、同社がレースにおいてさらなる勝利を獲得するために新しい空力設計を開発するプロセスを私たちが支援できることを大変嬉しく思っています。チームが常に性能向上を求めている中で、Mosaicメッシング技術はすべてのステージにおいてシミュレーションワークフローを加速し、設計の問題を迅速に解決して作業効率を高め、タイトな開発スケジュールへの対応をサポートします。」(ANSYS、Global Automotive Industry部門ディレクター、Sandeep Sovani)
Mosaicメッシングに関する詳細は、「高速かつ高精度なシミュレーションを実現する数値流体力学メッシュの生成について(How to Build a Computational Fluid Dynamics Mesh for Fast and Accurate Simulations)」をご覧ください。
CFDメッシュ生成時の並列処理の有効活用方法に関しては、「HPCの並列プロセスによる3D CFDメッシュ生成方法(How to Use Parallel Processing to Generate a 3D Mesh for CFD on an HPC)」をご覧ください。