再生可能エネルギー

「再生可能エネルギー」とは、自然エネルギー源を発電に使用する、さまざまな革新的技術を総称したものです。現在では、エネルギー生産者と消費者の両方が実際のコストと効率のバランスを取りながら、環境への影響を最小限に抑える取り組みを進めています。その成果として、従来型資源と新しい資源(バイオマス、水力、風力、太陽光、潮流、波力、地熱)による再生可能エネルギー発電が世界の発電量に占める割合は大きくなっています。

エネルギー業界では、多くの科学者とエンジニアが、コストを最小限に抑えながら、発電量を最大限に高める取り組みを進めています。その一貫として、ANSYSのエンジニアリングシミュレーションソフトウェアを活用して、新しい再生可能エネルギー装置の開発や、既存システムの信頼性と性能の向上を実現しています。燃料電池スタックの電気化学的性能の試験から、バイオマス反応器や太陽光発電集光器の設計最適化に至るまで、ANSYSのソリューションは開発プロセスの迅速化を支援して、再生可能エネルギー装置の市場投入までの期間を短縮します。ANSYSのソフトウェアは、物理的なプロトタイプや試験への時間、費用、その他のリソースの投入を最小限に抑えることで、エネルギーに対する世界的な需要の高まりに迅速に対応できるように、再生可能エネルギー技術開発の効率化を実現します。

Segments

ANSYSのエンジニアリングシミュレーションソフトウェアは、構造解析、流体・熱・振動解析、電磁界・音響解析に関連する基本的な方程式を解く目的で設計された統合型の環境を提供します。また、マルチフィジックスシミュレーションにおける、基本的な物理モデルの相互依存関係の解析にも対応できます。タービンの設計には、流体・構造・電気設計のあらゆる側面が関わるので、このような技術面の特長は、風力エネルギー業界のエンジニアにとって特に重要な意味を持ちます。

ビデオ『Turning Wind into Energy - 風力発電に貢献するANSYSのソフトウェア』を表示

風力エネルギー業界のエンジニアはANSYSのソリューションを採用して、大小さまざまな風力プロジェクトの風力エネルギーサプライチェーン全体にわたる開発で技術革新を進めています。ANSYSのソフトウェアソリューションは、コスト削減、風力タービンの信頼性向上、操業の効率化といった目標を問わず、風力タービンの開発、製造、輸送、および設置に取り組む組織を支援します。ANSYSのエンジニアリングシミュレーションソフトウェアは、風力エネルギーシステムに伴うあらゆるエンジニアリング上の課題に対応しており、次のような事例に適用されています。

洋上タービン翼の変形

資料提供: REpower

太陽光エネルギー分野のエンジニアは、対応する温度、風力、雹やその他の空気中の物体による影響の変化に耐えることができる、より信頼性とコスト効果の高いソーラーパネルを製造するための新しいプロセスを開発することで、太陽光の持つ力を最大限に活用しようとしています。屋根への設置、大規模な集光型太陽熱発電(CSP:Concentrated Solar Power)プラント、さらにはモバイルデバイスへの給電まで、ソーラーパネルアプリケーションの利用が増えています。 

太陽光エネルギー業界全体で、Siベースシステム、CdTe薄膜、CIGシステム、リボン、ガラス基板凝結テクノロジー、定形エッジ成長法(EDG:Edge-defined Growth)による太陽電池を含む各種の太陽光エネルギーテクノロジーに渡って、材料処理、製造、パネルおよびコンポーネントの設置をシミュレーションするために、ANSYSのソリューションが使われています。 

ANSYSのシミュレーションソフトウェアは、製造コストの削減、安定性と蓄積容量の向上、エネルギー効率の限界の追求に取り組む太陽光エネルギー分野のエンジニアを支援します。

太陽電池パネル上の風力

水力発電エネルギー事業に携わる企業では、回転体系に特化し、さらには構造力学、電磁界ソリューション、計装や制御装置を含むシステム設計向けに開発されたANSYSの数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)ツールをすでに採用しています。こうしたシミュレーションは、水力発電プラントの運用を仮想環境で解析して、発電機能や日々のパフォーマンスを最適化するのに役立ちます。これにより、迅速にコスト効果に優れた改善を行えます。

ANSYSのソリューションは、個々のタービンや吸気バルブ、さらにはプラント全体、放水路、ダムの設計にまで適用でき、水力発電設備の複雑な動作をモデル化する上で考慮すべきあらゆる物理現象をカバーしています。ANSYSが提供する強力なエンジニアリングシミュレーションツールは、新しい設備の設計、既存プラントのアップグレードや改装、基本的なサービス作業やメンテナンス作業を行うエンジニアを支援します。

CFD結果の例:水力タービン

ANSYSのシミュレーションツールを使用すれば、燃料電池の単一の膜、スタック全体、あるいはシステム全体の電気的、熱的、および流体のパフォーマンスをモデル化して予測できます。ANSYSが提供する強力な数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)ツールは、数値モデリングを用いて、優れた発電率、信頼性、耐久性を備えた燃料電池の最適化された設計を得ることで、セルレベルおよびスタックレベルで効率的にテストできるようになります。ANSYSのシミュレーションツールは、セルおよびスタックのパフォーマンスに対する熱的、構造的、電気機械的な応力が与える影響の評価にも役立ちます。

電子およびシステム設計のモデリングソリューションを使用して、電気回路や関連する電子制御システムを設計して、燃料電池をシステムレベルでモデル化できます。
燃料電池の設計者やエンジニアは、高機能、高速、高精度を特長としているANSYSのシミュレーションツールを使用することで、以下の分野でのモデル化とパフォーマンスの向上を達成できます。

  • 電気化学   
  • 液体水管理 
  • 水路内の液体水の流れ
  • 膜-電極一体構造(MEA:Membrane-Electrode Assembly) 
  • ポテンシャル場






燃料電池スタックの電流密度

ANSYSのソリューションは、画期的なバイオパワー資源のエネルギー生産率と汚染度を改善する、さまざまな革新的技術の開発に取り組むエンジニアを支援します。こうした複雑な事例には、ANSYSが提供する各種のマルチフィジックス機能(流体解析、構造解析、熱解析、燃焼・化学反応モデル化、加工設備の設計、先進的な電子制御・パワーシステムの解析など)が必要です。

バイオ燃料業界では、ANSYSの数値流体力学(CFD:Computational Fluid Dynamics)ツールによって、エンジニアは砂糖、澱粉、細胞性生体材料を燃料に変換する新しいプロセスや装置の開発に加えて、大規模なシステムの解析を実行できます。

現在、バイオマス業界では、ANSYSのソリューションを活用して、従来のバイオマス廃棄物の燃焼とともに、エネルギー用穀物の生産、輸送、および加工の最適化を進めています。エンジニアが技術革新を次々と実現する時代を迎えて、バイオマスはコスト効果が向上するとともに、再生可能エネルギーミックスに果たす役割が大きくなると期待されています。ANSYSのソフトウェアは、さまざまなバイオマスプロセスや部品のモデル化および設計に採用されています。

バイオマス混焼炉

資料提供:RMT社 - SmartBurn®